昼下がりの横浜駅西口は
いつもと変わらぬ喧噪で
人の多さもさることながら
騒音もそれなりだった。
高島屋とジョイナスの間を
抜けてくる通路の
端っこに年配の男性が
2人立っていた。
背の低いおじさんが
もう一人の白髪のおじさんに
何やら話しかけている。
白髪親父の方は
きっと耳が遠いのだろう、
チビ親父は少し
背伸びするように
口元を白髪親父の
耳に近づけていた。
チビ親父は背伸びを
したために不安定になり
少しよろける。
とっさに白髪親父の
右の肩をつかんだ。
いま、こんな感じに
なっている。
![](https://waraibanashi.com/wp-content/uploads/d3fcd3325c4964f6f5b072bc2e1ec98e.png)
で、白髪親父の方は
それでも、まだ聞こえない
と言いたげに顔をしかめている。
そりゃそうだ。
チビ親父は右から
話しかけてるのに
白髪親父は左手を
左耳にかざしてるんだもん。
そっちじゃないよ!
教えてあげようと思い
2人に近づいた。
チビ親父の口元をみると
前歯が1本もなかった。
![](https://waraibanashi.com/wp-content/uploads/533b0ee47c54fa8cd4d4550e2268a33d.jpg)
聞こえない理由は
そっちだったのか!
ドッチモドッチ
合掌