自分が大人になったなぁ
と感じることの一つとして
思いつくものって言ったら
やっぱり、あれだろ?
行きつけの店だろ?
友達と飯食う約束して
「どこ行く?」
「別にどこでもいいぜ」
「あ、じゃあオレの行きつけに行く?」
みたいなやり取り?
大人だねぇ。
で、店に入ったら店主が
「あ、ヤマシタさん。いらっしゃ~い」
みたいなね。
名前呼ばれる、みたいな。
友達も羨ましそうな目で見てくるわけさ、
こっちを。
たださ。
常連ぶってさ、
「いつもの」
って頼んでも
店員が「は?」みたいな顔されたときは
恥ずかしいよね。
慌てて
「生と枝豆」
って言い直したりしてさ。
「「来るの何回目?」
「ああ、3回目」
そらあ、無理やろ!!ってさ。
こないだね、
中学の同級生と久々に会ったんだ。
東京で。
珍しいんだよなぁ、
中学の同級生で東京に来てるヤツって。
で、そいつが家来る?って言うから、
じゃあ家で飲もうかってなってさ。
近くのコンビニで買出しして、
さあ、もうそこが
俺のマンションだよ
ってなったときに
何かを思い出したのか
「あ、ごめん。
ちょっと1軒寄っていい?」
って。
あれ?
家で飲むんじゃないの?
って思いながら聞いたわけ。
「どこ?近く?」
「ああ、ちょっと行きつけの。
ああ、ここここ。」
てっきり家で飲む前に
常連っぷりを見せようと思って
行きつけのバーかなんかに
行くんだろうなって思ったわけ。
ヤツが指差した方向に
『night bar プライマリー』
って看板があるから、
ああ、ここだなって。
「ああ、違う違う。 こっち。」
って言いながらヤツが入って行ったのは
その隣のビルのクリーニング屋だったの。
「お前、行きつけって・・・」
「結局、ここが一番なんだよ。」
なんか違う・・・・
「お前、ここに引越してきて何年?」
「ああ、もう15年くらいやろか?」
「15年もおるんやけ、
近所にいい店の一つや二つあるやろ?」
「おお、さっきのクリーニング屋と、
ビデオレンタル店。」
「いや、そうじゃなくてさ。」
「バっカ、ここのレンタル屋はすごいんぞ。
AVの品揃えが抜群なんぞ。」
「いや、そうじゃなくて・・・」
「オレなんか常連やけ、いつものっつったら、
すぐにお目当てのヤツが出てくるぞ。」
そんな同じAVを何回も観たら飽きるやろ!
ってことで、一つご提案。
飲食店を経営の皆様。
「いつもの」って名前のメニューを作ってはいかが?
内容は何でもいいですぞ。
「いつもの」って言いたい人のための
常連風メニュー。
ウレルゾ~
合掌