仕事をする上で大事にしているのは確認を怠らないことだ。 何度も何度も確認し、ミスが無いことに満足し次の過程へ進んだのに、「ヤマシタ君、ここ間違ってるよ!ちゃんと確認してね」なんて言われた日にゃあ、顔から火が出るほど恥ずかしい。
これはつまり、確認の仕方が悪いのだ。木を見て森を見ず。 細かいことにこだわりすぎて、全体像が見えてないのは小物の証拠だ。私は恥ずかしがりながらもきちんと反省、いや猛省する。そして改善や修正を加えて次のステージへ向かうのだ。
確認とは成長するための大事な作業の一つだな。
ここ数年で、博多から札幌、そして現在は横浜に来ている。人口で言うと福岡市は150万人、札幌市は190万人、そしてここ横浜市は372万人。
どんどん、大都市に引っ越していくにつれ、ある一つの傾向に気がついた。外国人のアルバイトの数だ。博多は、アジアの玄関口と言われるだけあって、中国人の労働者は珍しくないのだが、それでもたまにしか見かけない。札幌では福岡の時よりは頻繁に外国人のアルバイト店員をみかけた。そして横浜に至ってはどの店にも一人は外国人のアルバイトがいるように感じる。
都会に行けば行くほどグローバル化していく傾向があるんだな。
元気な威勢の良い居酒屋で、あきらかに日本語が得意でない店員がいた。全員が「いらっしゃいませ~」って大きな声を出している時に一人だけ大きな声で「アリガトゴザマシタ」と言っている。
注文が決まったので店員を呼ぶ。「オマタセシマシタ」と片言の日本語だ。大丈夫か?
「え~っと、卵焼きとポテトサラダ、それから鶏のから揚げに刺身の盛り合わせ5点盛りね」
「ハイ、ゴチュウモンクリカエシマス」
おお、ちゃんと確認作業はやるんだな。
「海老の天婦羅とシーザーサラダ、手羽先の盛り合わせですね?」
「全然違うぞ!」
「少々お待ちください!」
ちょっと、ちょっと!あ~行っちゃった!
「何すか?あいつ?全然違うオーダーじゃないですか!」
一緒にいた同僚が心配している。 仕方ないので別の店員を呼んだ。
「今ね、注文したんだけど、あの外人さん?全然違うオーダーを通したんだよね大丈夫?日本語ができないんじゃない?」
すると店員はにこやかな笑顔で 「あああ、失礼しました。でもたぶん大丈夫です。」
え?どうゆうこと? 日本人の店員もまた去って行った。
しばらくすると先ほどの外国人の店員が卵焼きとポテトサラダを持ってきた。
「あれ?合ってる!」
どうゆうことだ?
もう一度日本人の店員を呼ぶ。
「ああ、実はですね。彼はヒアリングはほぼ完璧にできるようになったんですが、字が読めないんですよ。だから確認の時には自分が知ってるメニューを言うんです海老の天婦羅とか言ってませんでした?」
「言ってた!」
「でしょ?だからたぶん、オーダー自体はお客さんの言ったとおりに入ってると思いますよ。ご安心ください。ややこしくてすみません。」
何だ?この体験したことの無い接客は!
面白そうなのでもう一度外国人の店員を呼んだ。
「え~っと、注文いいかな?エイヒレと串揚げの3点盛りとハイボールを3つ」
「カシコマリマシタ。ゴチュウモンヲクリカエシマス」
今度は何て言うかな?
「海老の天婦羅とシーザーサラダ、手羽先の盛り合わせですね?」
一緒か~い!!
それしか知らんのか~い!
面白かったので
マタイコウ
合掌