70発目 しりとりの話。


舞台IMG_1606
日曜日の昼下がり、生憎の雨で
外で遊べない息子が、何かしようと
せがんで来る。

しょうがない、すごろくも飽きたし
しりとりでもするか?と提案したら
思いのほか、やろうやろうと
張り切っている。

じゃぁ、僕からね!と
一言目から
『フライパン』

ウソだろう!

君の負けだよ。

『じゃあさ、じゃあさ』と慌てる、
『もう一回ね』と再戦を挑んできた。
そしてまた今度は
『フライ返し』と言ってきた。
私はゆっくりと『しずく』と答えた。
彼は『おぉ!く、ね』
と何に感心したのか、笑いながら
聞き返した。
腕を組み、考えている。
4歳にしては大人びた仕草だ。

『くりきんとん』

私は驚きと当惑で我が耳を疑った。

君の負けだがいいのか?と問う。

『あぁ、そっか』と心底、悔しそうだ。

私は彼の将来に一抹の不安を
覚えながら、それにしてもと考えた。
それにしてもフライパンの後、
フライ返しと言ったのは、もう一回
フライパンと言いそうになったのでは
無いだろうかと。

次は違う遊びを考えよう。

アイソクハ グソク

合掌

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