2012.04.26
居酒屋で同僚や部下の愚痴を
聞かされることがある。
たいていは上司や別の同僚の悪口で、
その話自体には
盛り上がりも無ければオチも無い。
つまり私は全然興味が無いのである。
しかし、だからといって
そんな素振りはおくびにも出さないし
適当に相槌を打つ程度の
礼儀は持ち合わせている。
先日もそんな時間を
居酒屋で過ごしていた。
私がそんな上の空だからか、
それともその人の声が
やたらとでかいからか、
隣のテーブルの話し声のほうが
耳に入ってくるので気になりだした。
察するに、そのデカ声の持ち主は
西さんというらしい。
最近はじめての子供ができたとかで、
同席している人たちに写真を見せて、
いかにこの子が可愛いかを熱弁していた。
うんうん。そうだね、
子供は可愛いよね。
世の親達はほとんどがこうやって
我が子を溺愛している
と思うと、なんだか平和を感じつつ
良い気分になってくる。
西さんに同席した人が
名前は何かと尋ねている。
『英斗ってゆうんスよ、
英語の英に一斗缶の斗』
『斗』という字には『たたかう』
という意味がある。
彼はそれを知ってつけたのだろうか?
わが子にイギリスと戦う夢を
託しているのだろうか?
そうだとするとかなりの
危険思想の持ち主だぞ。
しかし、苗字が西で名前が英斗
(eightつまり8)
だと掛け算九九じゃないか!
彼は気づいているのだろうか?
ニシガハチ
合掌