691発目 多く見積もる話。



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修繕の依頼を受けたので、見積もりをすることになった。費用のすべてを借入で賄うため、見積もりを銀行に提出する必要があるそうだ。

 

「で、ヤマシタ君。急いで銀行に持ってかなきゃいけないんでさ、概算でいいから見積もりをくれる?」

 

とはいえ、住宅のリフォームの見積もりってのは、床をはぐってみたら、予想外のものがあったりして工事を阻んだり、4mで足りると思っていた配管が、実際に行ってみると穴があけられない壁があって、結局m必要になったとかは、ざらにある事なので、概算で見積もった金額に予備費として万円50万ほどのっけておいた。

 

「ヤマちゃんよう、そりゃあぼったくりじゃねえか?」

 

と思うか?

 

全然ぼったくりじゃないよ。『多く見積もっただけ』って言ってほしいな。

 

かくして依頼主はぼったくりの、いや失礼、概算の見積もりを手に、金融機関へと駆け込む。金融機関はその見積もりをもとに厳正なる審査をし、融資額を決定する。

 

ス〇ガ銀行みたいないい加減な金融機関なら、ろくに審査もせずに3日くらいで審査結果がでる。まあいい加減な分、ちょっと高めの金利と短い償還年数で対応するのだろうが、依頼主が持ち込んだ金融機関はどうやらまともなトコロだったらしく、審査の結果が出るまで1週間から10日くらいかかるとのことだった。

 

金融機関から正式に融資の承認が出たことで依頼主からは正式な見積もりの依頼が来た。

 

「かしこまりました。では、カボチャの馬車ばりに正確な金額と将来の予測を持ってまいります。」

 

などと、余計なことは言わず、詳細まで調査し、正確な金額をはじき出した。

 

見積もりが出来上がったことを連絡すると、自宅まで持ってきて説明してくれとのことだったので、翌日のお昼前に見積もりを持って依頼主の自宅を訪れた。

 

「いやあ、急がせてすまなかったね。まあ座って。寒かっただろ?温かいコーヒーを入れるから。」

 

依頼主はことの上機嫌だ。私は「どうぞおかまいなく」と心にもない科白を吐く。

 

依頼主は盆にコーヒーを入れたカップを乗せ、私の正面に腰掛けた。見積もりを目の前に広げ一通り説明を終えたところで、依頼主は正式に工事の発注を申し出てきた。

 

「じゃあこのプランAの方の見積もりでお願いするよ。」

 

「では、この注文書に署名捺印を。」

 

契約はとんとん拍子に進んだ。依頼主は一度、奥に引っ込み、コーヒーポットを手に戻って来た。空いたカップにコーヒーのお代わりを注いでくれた。さあ、ここからは雑談だぞ、という合図だった。

 

もちろん私だって、契約が終わったからとっとと失礼します、なんて無粋なことはしない。10分程度なら雑談にも付き合うよ。

 

「ヤマシタ君、ところで、この家、築何年だと思う?」

 

「いやあ、結構な趣と貫禄がありますよねぇ。200年くらいですか?」

 

依頼主は少しつまんなそうな顔をして、こう答えた。

 

「いや、170年・・・」

 

あれ!そうなの? あちゃあ、こうゆうときは少なく見積もって言わなきゃ、へそ曲げちゃうのに~。

 

「ほらここの梁なんかは、東京大空襲にも耐えたんだから。今の価値に直すといくらくらいだか想像つく?」

 

「うわあ、何mくらいありますかね?」

 

私は今度こそ慎重に答えようとする。

 

「ふっふっふ。こっからあっちの和室まで続いてるからね、5間はあるよ。」

 

「おお!5間ですか!つまり4.5mはあるってことですね。え~っと、500万くらいの価値はあるんじゃないですか?」

 

「いや、200万くらいかな・・・・・」

 

 

あちゃあ、またやってしまった!

 

教訓。

概算は多く見積もってよいが自慢話には少なめの見積もりを出そう。

 

「ヤマシタ君、ウチの庭木の手入れさ、何日くらいかかると思う?」

 

「さあ、分かりません。」

 

モウ、ミツモリハ、シナイ

 

合掌



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