ライアー


一気に読める面白さ。
一気に読める面白さ。

アレは確かBryan Adamsの

I Do It For You

がビルボードで7週連続1位だった年だから

1991年だろう。

映画『ロビンフッド』の主題歌だったことで

全米はもちろん日本でも大流行した。

 

その同じ年の吉川英治文学新人賞を

受賞した作品『新宿鮫』で一躍有名になった

作家が大沢在昌だ。

 

その後、新宿鮫はシリーズ化され

新宿鮫Ⅳ~無間人形~では直木賞も

受賞した。

 

私はこの作品で大沢作品にのめりこみ

新作が出るとほぼ発売日に購入し

2~3日のうちに読んでしまう。

 

今作のライアーは大沢が得意な

殺し屋ものだ。

 

ただし主人公は女性。

 

人を殺すことに何の罪悪感も

そして快楽も感じないという

優秀な殺人マシーンの神村奈々は

その優秀な精神力と人間の行動から

次の行動を予測するという能力を

買われて研究所にスカウトされる。

 

研究所とは政府系の機関組織で

主な役割は、法で裁けないような

人物を極秘裏に暗殺するという

組織だ。

 

放っておくと国益を損なうような

事件を起こす可能性のある人物が

海外に行った際に、事故に見せかけて

殺すということを生業にしている。

 

ある日、神村奈々の夫である

大学教授の洋祐が亡くなった。

火災に巻き込まれたのだが

その死に方に納得のいかなかった

奈々は原因を突き止めようと

調査を始める。

 

同じように、この事件を不審に思った

担当刑事の駒形は妻である奈々を

疑い始めた。

 

奈々を執拗に追い回す駒形は

もしかしたら研究所の存在に気づくのでは

ないだろうか?

そう危惧した奈々は駒形を

排除しようと行動を起こす。

 

駒形はかつて無実の人に容疑を抱き

執拗に追い回した挙句、

弁護士を通じ抗議されたことで

新宿署にトバされていた。

 

そのことを利用してもう一度

事件から遠ざけようと考えた奈々は

以前の事件で容疑者扱いされた人物に

会いに行った。

 

駒形の勘は間違ってなかった。

奈々はその人物に会った瞬間に

その人物が殺人鬼であることを

見抜いてしまった。

 

その人物、名前を伊東というが

伊東はある闇の組織に以前、

所属しており主に殺人を

請け負っていたのだ。

 

そんな組織が日本国内に研究所以外に

あることが信じられなかった奈々は

伊東が以前勤めていた会社へ

記者のふりをして行ってみる。

 

ていよくあしらわれて

帰路に着く奈々に尾行が付いた。

間違いない。

あそこの会社には訓練を受けた

人間が正体を隠して働いている。

 

さあ、その組織とは何なのか?

夫は何故死んでしまったのか?

奈々はこのまま人殺しを

続けるのか?

死んだ夫の洋祐が隠していた過去とは?

 

最後に感動のクライマックスを

迎え、親子愛、夫婦愛について

考えさせられる結末が待っている。

 

さあ、雨の休日は本を読もう。

 

合掌

 

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