565発目 悲しい性(さが)の話。



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わかめちゃん





子供を連れて東京へ向かった。 祝日と言うこともあって電車内は割りと混み合っている。 子供たちにお父さんとしての威厳を見せ付けるためにも、道に迷うわけにはいかない、という使命感に燃えていた。

 

「麻布十番で乗り換えるぞ。そして赤羽橋という駅まで乗る。迷子にならんようにしっかり着いて来いよ。」

 

私は父親らしく子供たちに的確な指示を出す。麻布十番に到着し、一旦 改札を抜ける。 息子は娘の手を引いてお兄ちゃんらしいところを見せている。 娘は空いたほうの手で私の右手をつかんだ。 3人で横一列になり、大江戸線の改札を目指す。

 

「お父さん、あのお姉ちゃん、すごいね。」

 

娘が私の手を離し、前を歩く女性の後ろを指差した。

 

~な、何だ、あれは!~

 

私は驚きを声に出さずこらえた。 息子を見ると息子もその女性を凝視していた。

 

それもそのはずだ。 目の前を歩く女性は、スカートが短すぎてパンツが見えているのだ。 私は目を疑った。 そのスカートはスカートとしての意味を成してないじゃないか!

 

「わかめちゃんみたい。」

 

息子はケラケラと笑っている。 私は父親としての威厳を保つという義務をすっかり失っていた。 気がつくと、そのお姉ちゃんの後をずっと着いていってしまっていた。

 

「お父さん、大江戸線って遠いね。」

 

娘の言葉に我に返った私はあわてて周囲を見渡す。

 

~ど、どこだ?ココ。~

 

きょろきょろと周囲を見回す。 パンツ丸見え女はすっかり遠くへ行ってしまい私は自分が行くべき道と観賞用パンツの二つを同時に見失っていた。

 

「お父さん、お姉ちゃんのパンツばっかり見よったろ?」

 

息子が私の核心に迫ってきた。 動揺を隠さずに私は答える。

 

「見とれてたら迷った。ココはどこや?」

 

「店員さんに聞いたら?」

 

5歳の娘のほうが冷静だった。 私は素直に娘の指示に従う。 ちょうど前から歩いてくるおばあさんに、大江戸線の改札の場所を尋ねた。 おばあさんは親切に行き道を教えてくれた。階段を降り、教えられたとおりの道順で大江戸線の改札を目指す。

 

10分ほど歩いただろうか? ようやく「大江戸線はこっち」と書いた看板を見つけ安堵の息をつく。

 

「あ!お父さん、わかめちゃんがおる!」

 

見ると、先ほどのパンツ丸見え女がまたも我々の行く手を阻んでいた。

 

 

~何をやっとるんじゃ!こいつは。 また道に迷うじゃないか!~

 

心の中で罵声を吐く。 しかし、同じ過ちを繰り返すほど私も愚かではない。今度はパンツ丸見え女の方を一切見ずに、文字通り一目散に大江戸線の改札に向けて歩いた。 改札が見えてきたときには私も子供たちも歓声を上げた。

 

「やっとついたね。お父さん。」

 

「ああ、たくさん歩かせてごめんな。お父さんはもう女の人のパンツに見とれることはしないからな。」

 

私は子供たちに素直に謝罪する。

 

大江戸線で1駅乗ったら、そこは目的地の赤羽橋駅だった。 駅を出て地上に上がる。 私は既に疲れていたのでエスカレーターを使ったが、子供たちは元気良く階段を駆け上がっていった。 私より先に上についた息子がエスカレーターの出口で上がってくる私を待っている。

 

「お父さん、さっきのわかめちゃんがおるよ!」

 

私は息子の言葉を疑った。 なぜ、パンツ丸見え女がここにいるのだ?行く先々で我々を待ち伏せているのか? 息子が指差すほうを見たら確かに先ほどのパンツ丸見え女が立っていた。 壁にもたれかかりスマートホンを触りながら誰かを待っているようだった。

 

ブスだった。

 

私は子供たちに心の中で謝罪する。

 

 

あんなブスに気をとられて迷子になりそうになってごめんね。

 

ズボンハケ

 

合掌



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