海と月の迷路



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海と月の迷路







九州の人はなじみの深い、長崎の端島。 通称 『軍艦島』 は 海から見た姿が日本海軍の土佐という軍艦に似ていることからその呼称となる。 ここには日本で最初の鉄筋コンクリート造の集合住宅が建てられた。

 

物語は定年退職を迎えた一人の男、警察学校の校長を勤め上げた荒巻の思い出話で幕を開ける。

 

警察に奉職し3年目の若手のときに端島派出所勤務を命じられた荒巻は、緊張していた。端島、通称軍艦島は財閥系の炭鉱にかかわる人しか住んでいない。南北に320メートル、東西に120メートルという小さな島に5000人以上が生活をしていた。 当時世界1の人口密度だったこの島は炭鉱夫の他に組夫と呼ばれる下請け会社の労働者、それに親会社の職員、学校、郵便局、病院などがあった。

 

そもそもこの島はM菱が所有する島で、炭鉱にかかわる人以外は住んでいないため、自然と階級が出来てきていた。M菱の社員、鉱員、公務員、そして一番最下級が組夫だ。 着任早々、荒巻は先輩巡査の態度に驚く。 鉱員上がりの社員の中に外勤係という職種がある。これは鉱員が仕事をサボったり(ノソンボという)、酔ってケンカしたりしたら、仲裁に入って処理をする、いわば自治体みたいな存在なのだが、ほとんどのトラブルは外勤係りに任せるというのだ。

 

鉱員のケンカ相手というのはほとんどが組夫で、仲裁と言っても一方的に組夫に我慢させるだけの不公平な裁きだった。 だが先輩巡査はそれでいいと言う。 そうすることで島の秩序が保たれているというのだ。 だから本来なら警察は不要だとも言う。 そうした先輩の態度に疑問を持つ荒巻は鉱員、組夫という立場にかかわらず公平に接することで、組夫からは慕われていた。 逆に組夫の肩を持つという理由で鉱員からは煙たがられていた。

 

ある満月の夜、1人の女性が外勤係りの詰め所に駆け込んでくる。13歳の娘が帰宅しないとのコトだ。(派出所でなく詰め所に駆け込むあたりが変わっている) 結局、娘は見つからず翌朝になって水死体で見つかる。

 

少女の死因に疑問を持った荒巻は独自で調査を始める。 だが、この狭い島で仮にそれが殺人事件だったとしたら、島の秩序が乱れてしまう。 だが看過できない事態を重く見た荒巻は調査の過程で組夫の1人が東京で元刑事だったことを知り、彼に相談を持ちかける。

 

先輩巡査は独自調査を進める荒巻を叱咤する。 服務規程違反だとも。 だがめげずに調査を進めて行く荒巻はある事実に突き当たる。

 

13年前にも13歳の少女が水死体で上がっていたのだ。 13年前の事件のときと今回の事件の共通点は二人とも髪の毛が一束、切り取られていたことと満月の夜だったということ。 殺人を確信した荒巻は元刑事にその事実を伝える。 元刑事は東京で自分が追いかけていた事件も同じ手口だったことを荒巻に告げる。

 

こうして島内に犯人が居ることを確信し、またそれまで嫌われていた外勤係りも荒巻の情熱に心を動かされ捜査に協力をしだす。やがて近づく夏祭り当日。 その晩はやはり満月だった。 犯人がその日、犯行に及ぶのでは?と疑いを持った荒巻たちは厳重に警戒する。 だがその晩、島を台風が襲う。 暴風雨の中、島民が避難する厳戒態勢の中、荒巻は1人の男に疑いを持った。 彼は東京に居たことを隠していたが、黒鯛をチヌと呼ぶことで東京に居たのではないかと疑うのだ。 荒巻は店主に尋ねる。 『あなたは東京に居たことがありますね?』 男は自白するが、すぐに包丁で荒巻を襲い逃亡を図る。

 

ラストのクライマックス。 暴風雨の中、逃走する男とそれを追う荒巻。 迫力のシーンのまま結末はいかに!!! 男とは誰だ?

 

大沢在昌の真骨頂である警察小説とは一味違ったミステリー。 幾重にも張られた伏線にきっとあなたも興奮するだろう。

 

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