4人がけのシートの正面に中学生くらいの女の子が二人で座っていた。横浜から湘南新宿ラインに乗った時の事だ。車内はガラガラというわけでもなく、かと言ってギュウギュウに混み合ってるわけでもなかった。私が座る4人がけシートは、その中学生二人と私の3人しか座ってなかった。
二人同士で横並びに座る事が恥ずかしかったのか、それとも会話がしづらいからか、理由は判然としないが一人の女の子が私の隣に移動してきて、結果、女の子同士が向き合う形になった。
箸が転がってもおかしい歳頃とはよく言ったもので、ふたりともコロコロとよく笑う女の子だった。二人とも部活動の影響なのか真っ黒に日焼けしている。短く切りそろえられた髪の毛は清潔感もあるし、活発さもにじみ出ている。笑うとこぼれる白い歯も好印象だ。
ただ、先ほどから聞こえてくる彼女達の会話の内容が余りにもお馬鹿さんな内容だったので、つい聞き耳を立ててしまった。
「ねえJCってさ、うちらの事じゃんね?」
「ああ、女子中学生の略でしょ?」
「うん、そう。でもさ、なんでCなの?Tじゃないの?」
「え?T?いや、Cでしょ。だってチュウガクセイのチュでしょ。Cじゃん」
「チュだったらさ、Tじゃん。ユーチューブのチュだってTだしさ。」
「きゃはは、あんたバカじゃないの。エグザイルのチューチュートレインはCでしょ?」
「あ、そっか~。だからCなんだ~」
・・・・・すごいな。
「あ、でもそっかユーチューブのチュはTかぁ。Tでもいいのかなぁ?」
「Tでもいいってことにしない?」
「ああ、ウチらだけJTって呼ぶ?きゃはは、いいじゃんそれ。」
「ああ、だめだ。」
「何?何?どした?」
「え?だってさ」
何?何?どしたの?
「だってさ、JTじゃだめじゃん」
「どしてさ?」
「だってJTだとタバコ売ってる人のことじゃん」
「マジ?タバコ売ってる人と同じはヤバイね」
「やっぱJCかあ。」
「そだね。あ~早く冬休み来ないかなぁ」
・・・・・・すげえな。
JTってタバコ売ってる人っていう認識なんだ。 正解ではないけど間違いでもないよな。いや間違ってるか。
ああ、日本って
ヘイワダナァ
合掌