102発目 見栄をはる話


ポール

他人の自慢話ほど
退屈な話はない。

コレはある人に聞いた話だ。

故ポール牧氏をご存知だろうか?
彼は、とにかく自慢話が好きだった。
そしてそのほとんどが
明らかにウソとわかるそれだった。
例えば、腕時計を褒められると
『コレは安かったよ、600万』
などと、小学生レベルの
ウソをつく。

それでも後輩の面倒見が
良かったおかげで
周りの芸人からは
比較的好かれていた。

あるとき酔っ払って楽屋に
現れたポール師匠は
若手を連れて居酒屋に行った。
『オレがおごってやるから
好きなだけ食え!』
気前がいいのも慕われる要因だろう。

『師匠は食べないんですか?』
若手の一人が尋ねた。

『今、高級ステーキを食べてきたから
もういらないよ』

さすが師匠!いいもの食べてんだ。
と若手はみんな感心した。

酒が進み、具合が悪くなった師匠は
店を出て道端に行き、嘔吐した。

心配になった若手が
近寄ると、あたり一面に
ラーメンが広がっていたそうだ。

ステーキじゃねぇじゃねぇか!

ミエッパリ

合掌

“102発目 見栄をはる話” への3件の返信

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