444発目 不吉なティッシュケースの話。


444


444発目というゾロ目を見ると、何かしら縁起の良い事を期待してしまう。 この数字を素因数分解すると、

 

22×3×37

 

になる。それがどうしたと言われそうだが、そうなってるから仕方ない。

 

ちなみに長嶋茂雄の通産本塁打数も444本だ。

 

チャネリングの世界では444は 『エンジェル・ナンバー』 と呼ばれ 『全てうまく行く』 という意味を持つ数字らしい。

 

日本では『4』は不吉な数字と捉えられているふしがある。 『死』 を連想させるからだろう。アパートやマンションではわざわざ 『4号室』 を抜いて部屋番号を設定するケースが多い。つまり3号室の隣は5号室という風に。 それもおそらく 『死』 を連想させるからで、賃貸の部屋で入居者に死なれでもしたら、家賃を下げるかしばらく空室にしておかなければならないからだ。縁起をかつぐんだな。

だったら『4階』も抜けよ!と思うのは私だけだろうか? 401号室は良くて404号室がダメなのは話に整合性がない。 だが家主はともかくとして入居する側、つまり借りる人たちは4号室を嫌う傾向は確かにある。4階は嫌がらないのに、だ。

つまりお客様のニーズに合わせて4抜きにしたとも言える。 確かに4階の表記をなくすと不便だろうな、とぼんやり思う。

風水が盛んな香港に行くと、こちらはご丁寧に4階と9階の表記がないマンションやホテルがかなりの数、ある。 一度、旅行で行ったときに泊ったホテルは徹底して4と9の表記がなかった。

 

『分かりにくくないか?』

 

とホテルの従業員に聞いたところ

 

『我々従業員は慣れているから問題ない。 お客様にしても自分が宿泊するフロア以外に行くことはめったにないから困るはずがない。』

 

と豪語した。 確かに言われてみればその通りだ。

 

『私たちは4を9より嫌うのです。』

 

と説明してくれた。 確かに国民性の違いなんだな、とそのときは納得した。

 

ホテルを出てお土産を買おうと雑貨屋に入った。 両親に籐で編んだティッシュケースを買ってあげようと手に取り、一番デザインが気に入った物の値札を見る。

27.5HKD

と表記されていた。 すばやく電卓で計算し日本円に直す。当時の香港ドルはドルペッグと言ってアメリカドルの7分の1だった 1ドル113円の頃だ。

27.5×113÷7

電卓のボタンを押す。

 

電卓の液晶にはこう表記された。

 

『444.4444444』

 

こんな不吉な物は買いたくない。

 

エンギヲカツグノネ

 

合掌

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