邦題は『小さな夜の曲』という。
モーツァルトの名曲だ。
この名曲と同名小説が発売された。
誰の?伊坂幸太郎だ。
実は数年前に斉藤和義からの
依頼で作詞を頼まれた伊坂が
『作詞は無理だが小説なら』
と引き受けた。そして斉藤和義が
その小説をモチーフにして
リリースした曲が 『ベリーベリーストロング』
でサブタイトルが
『アイネクライネ』だったのだ。
その時は街中の本屋を探したが
モチーフとなった小説は見つからなかった。
それもそのはず。
それから数年経った今、ようやく
発売されたのだ。
だったら買うしかないだろうと
本屋へ急ぐ。買って帰って
半日で読み終わった。
偶然にも私は斉藤和義も
伊坂幸太郎も好きなので
この作品はとても楽しく
拝読した。
今回も短編のような、そうでないような
一つ一つの作品がちょっとずつ
リンクしていて大きな一つの
長編小説のような楽しみ方も
出来る。また、伊坂の作品にしては
珍しく恋愛がテーマとなっている。
恋愛と言うか出会いだな。
ちなみに私と斉藤和義の出会いは
友人の結婚披露宴でギターの
弾き語りをするに際して
新婦のリクエストが
『君の顔が好きだ』だったからだ。
CDと楽譜を送ってもらい練習した
のだがそれがきっかけで好きになった。
一方、伊坂幸太郎作品との
出会いはその結婚披露宴の会場に
向かう際に時間があるからと
本屋に寄り、たまたま手に取った
本が『オーデュボンの祈り』という
彼のデビュー作だった。
そう考えれば偶然ではあるが
友人夫婦の結婚披露宴に
呼ばれなければ二人ともに
出会ってなかったのかも知れない。
さて、今回の作品のあらすじだが
触れるのを止めておこう。
ただ、作中に出てくる『斉藤さん』
なる人物が披露する歌詞が
一体、何の曲なのかだけは
教えておこう。
P58 『鎖を噛み切れ~』 曲名『FIRE DOG』
P59 『ああ、あんなに笑ったのに~』
曲名『引越し』
P60 『さよならを言う前に~』
曲名『決断の日』
P61 『口笛吹いて歩こう~』
曲名『空には星が綺麗』
P76 『オーイエー行こうぜ、もう準備なら~』
曲名『グッドモーニングサニーデイ』
P77 『僕らは愛とか恋とか勝った負けたで~』
曲名『何処へ行こう』
P85 『グッドデイ出かけようぜ』
曲名『グッドタイミング』
これらの曲を聴きながら読むと
面白さが倍増するな。
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