全然モテない男がいた。
全然モテない男は後輩に頼んで
コンパをしてもらった。
全然モテない男は自分がモテない
原因を把握していないため
当然のようにそのコンパでも
モテなかった。
モテないくせに性欲だけは
一人前にあるもんだから
余計に始末が悪い。
『ちくしょう、なんてついてないんだ俺は!』
と、お門違いの文句を吐く。
全然モテない男はやはり
稼ぎも少ないため車は
持ってないし、タクシーにも
乗れない。
コンパが終わり、仕方なく
一人寂しく自転車で家路に就く。
ふと、見ると全然モテない男の前方に
青いパンティが落ちている。
僥倖~ぎょうこう~
辞書によるとその意味は
『予想もしなかった幸運』
とある。
全然モテない男はこれはきっと
神様からのプレゼントだと
見当違いの思いを巡らせる。
全然モテない男は急ブレーキを
かけ、慌てて自転車を止める。
全然モテない男には慣性が働いていた
ため自転車は止まったが本人は
前方へ投げ出された。
『ちくしょう、なんてついてないんだ俺は』
全然モテない男はやはり
同じセリフをつぶやく。
しかし、手を伸ばせば
パンティに届く位置まで来た。
奇禍~きか~
辞書によるとその意味は
『思いがけない事故にあって
死んだりすること
僥倖の対義語』
とある。
全然モテない男がガシっと
つかんだ青いパンティは
フィレオフィッシュの
包み紙だった。
『チクショウ』
合掌
ちゃんと残り香嗅いだ(笑)?
南無三!!…( ´,_ゝ`)(笑)(笑)(笑)