632発目 能力をフルに使う話。


%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%bc

人間の脳は10%しか使われてない。

 

そういう迷信を聞いたときに、「ああ、オレってまだまだやれるやん!」 と思ったのを覚えている。 落ち込んでいる場合じゃないな。 残りの90%をきちんと使ってこそ、俺という人間の本質が発揮できるじゃないか!と。

 

実際、リュックベッソンの映画『ルーシー』はそういうストーリーだった。 ある薬品を飲むことで100%の力を発揮するというものだ。 ところが、映画公開前にこの迷信がデマだということが分かった。 実際には人間の脳は電気信号を送ったりする機能で常にフル活動しているらしい。

 

 

だが、そんな事実からは目を背けよう。

 

都合のいいことだけを盲目的に信じよう。

 

つまり、俺の脳は10%しか使われてなくて、本気を出せばまだまだ秘めたる能力が開花する可能性を十分に秘めているのだと。やれるぞサトル!トラだ。トラになれ!

 

 

横浜横須賀道路、通称横横道路を狩場インターで降りて国道1号線を戸塚方面に向かって西へ進んでいた。ちょうどお昼時だったので、少し距離はあるが戸塚警察署の先にあるカミカゼというラーメン屋に行こうと思いインターチェンジを降りた交差点で車を西に向けたところだった。

 

国道と呼ぶにはあまりに狭いその道は渋滞していた。 私はすばやくナビゲーションシステムを指でスライドさせその先の道を確認した。 不動坂という交差点のあたりが赤く染まっている。ということはここが渋滞の原因だな、と見当をつけた。 だったら迂回しても大して時間は短縮できないと判断する。 今日の私は冴えているな。私はこう思った。 きっと脳の15%ほどを使ってるんじゃないか? まだまだ85%も使える余裕があるぞ、と。

 

横浜市子供植物園から平戸小入り口の信号まではまっすぐな下り坂だった。 それは急でもなければ緩やかでもない、典型的な坂だった。ザ坂、と呼んでも良いくらいだ。 ブレーキを踏む足の力を緩めると、するすると下っていくくらいの勾配だ。

 

だが、逆に少し車が進んでもアクセルを踏む必要はないな。これはエコだぞ。 今日の私は冴えてるな。 ちっともイライラしていない。 そろそろ脳の18%くらいは使い出したんだろう。

 

対向車線側の歩道を自転車を押しながら歩いているおばちゃんがいた。

 

頑張れ!おばちゃん、坂はまだまだ長いけど、あなたの脳の60%も使えばきっと大丈夫だよ!

 

見知らぬ婦人を応援するくらいの余裕すらあった。

 

ふと、おばちゃんの押している自転車を見ると、電動アシストつき自転車だった。

 

使えよ~! 自転車の能力くらいは100%使えよ~。

 

おばちゃ~ん、それは降りて押さなくても登り坂だってスイスイ漕げるシロモノだよ~。

 

やはり人間は脳の10%しか使ってないんだな、と改めて思った午後だった。

 

教訓; 脳は10%でも構わないから、道具の能力は100%フルに使いましょう。

 

以上を踏まえて映画『ルーシー』を観よう!

 

オモシロイヨ

 

合掌

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

*