途中で終わる話ほど気色の悪いものはない。
大好きなスラムダンクも、そうだった。 主人公はまだ高校一年生で、さあこれから!て時にいきなり連載が終わった。 気色悪い。
大好きなシャコタンブギも、そうだった。 ハジメちゃんがスカイラインGTRのエンジンを積んだソアラを売り飛ばし、セルシオに買い換えて、しかもそのソアラをジュンちゃんが買って、さあこれから!て時にいきなり連載が終わった。 気色悪い。
若い人に多いと思う。 もしかしたら偏見かもしれないが。
お店で注文するときだ。
「じゃ、俺 アイスコーヒーで。」
「私はアイスカフェオレで。」
で?
で、の後に何か続きそうで気色悪い。 「アイスコーヒーで、いいや。」 の「で」 なのか? それとも 「アイスコーヒーです。」 の「で」なのか?
ヒロシという男は、何度電話しても繋がらない奴だった。 今みたいに携帯電話のない時代の話だ。 ヤツの自宅の電話にかけてみる。
「こんげな時間に電話してくっバカたんが、どこおりきゃーすもんか!今、ちょーど留守しきゃーしちょるわい。だけんよ、メッセージでん、ピーっち鳴ったらほりこんどっちくり。」
と、宮崎弁でメッセージが流れる。 私は発信音の後にメッセージを吹き込む。
「ああ、俺、サトル。折り返し電話くれ。」
1時間待っても電話がかかってこない。
仕方ない。
ここは一つ、気色悪い思いをさせてやろう。
「もしもし、サトル。 あのさあ、実はプッククク、今さ、キャハハハ、俺んちで」 ガチャ。
どうだ? 途中で終わるから気色悪いだろう?
5分後、ヤツから折り返しの電話があった。
途中で終わるというのはかなり効果があるようだ。
ぜひ一度
オタメシアレ
合掌