雄弁は銀、沈黙は金。
意味は「よどみなく話せることも大事だが、黙るべきことを知っているのはもっと大事だ」ということだ。
私にとっては非常に耳の痛い話だ。 確かにそうだ。黙っておいた方が良いケースってあるぞ。 たまにこの故事を勘違いして「しゃべりすぎて余計なことまで言ってしまうから黙っとけ」という意味だと言い張る人がいるが、それは間違いだ。 雄弁ってのが「しゃべりすぎて余計なことまで言ってしまう」って意味だとでも言いたいのか?馬鹿だな。 おっと、失言、失言。
話がそれたが、この故事を説明するのに、とても良い事例があるから紹介しよう。おっとその前に、知っておいて欲しい情報がもう一つある。
人間はダメと言われると、それをやってみたくなる習性がある。
ということだ。みんなも身に覚えがあるだろう? 「ダメよ。ダメだって!」 「いいやん。ちょっとだけ。」 なんてやり取りは古今東西、あらゆる男女間で行われたやりとりだろ? 「ダイエット中だから間食は止めた方がいいよ。」「うん、分ってる。明日から。」 こんなやり取りも身に覚えがあるはずだ。
つまり、もう一度頭に叩き込んでおこう。
人間はダメと言われると、それをやってみたくなる習性がある。
それを踏まえたうえで、ある実例を紐解いていこう。
想像してくれ。ここに、とあるマンションがある。 君は初めてここを訪れた。 このマンションの向こう側に君の目指す駅がある。左右を見渡すと右も左も曲がり角は君の立つ位置からはるか遠くにありそうだ。
ふと、マンションの駐車場の入り口にひとつの看板を君はみつけてしまう。
『通り抜け禁止』
君は思うだろう。なるほど、ここは向こう側に通り抜けできるのか。幸い周囲に人の気配はないし、よおし、通り抜けちゃえ。
ね?
禁止って書いてるもんだからやっちゃうでしょ?
黙ってりゃ分からないのに、そんな看板出しちゃうから、ばれちゃうでしょ?
沈黙は金なのよ。だったらどうしたらいいのでしょうか?と、お思いですか?全国の管理会社の方々へ。完璧な方法を教えましょう。
「ここを通り抜けると駅への近道ですが、24時間、録画してyoutubeにUPしてます。」
いやいや、そしたら「雄弁は銀」の方じゃないですか! 沈黙は金、の方を教えてくださいよ。
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合掌。