452発目 玉木宏と伊勢谷友介とトリプルAにブスなホステスの話。


ライナーノーツ

大体からして飲み屋でのホステスとの会話はパターンが決まっている。 おいくつですか? お仕事はなんですか? それどこの方言ですか?

 

座った相手が綺麗な娘だったら丁寧に答えるが、それがブス、もしくは丸っきり好みでない女だった場合は、こういった質問すら答えるのが面倒に感じる。

 

だったら、そんな店に行かなきゃいいのに! と、おそらく私の同級生の女の子達は言うだろう。 そうゆう問題ではない。 ヤマシタは隣にベッピンを座らせて、絶え間なく喉が痛くなるくらいおしゃべりするのが趣味なのだ。 私の趣味を止める権利は私以外には無い。

 

そんなおしゃべりボーイの私ですら、閉口したくなるくらいのブスが横に座って案の定、おいくつですか?と聞いてきた場合、そのときは私は一気に答える。

 

『44歳 さそり座 B型 福岡出身で 不動産屋。』

 

ブスは驚いた顔で私を眺める。 そして二の句が継げなくなり、すごすごと奥へ引っ込む。 ふっふっふ。私の勝ちだ。 だが、まれにそれにへこたれず話題を提供してくるヤカラがいる。その場合、私の闘争心に更に火がつき、相手が面倒だなと思うくらいの屁理屈をこねる。

 

だったら行かなきゃいいのに? いや、行く。 なぜなら、先ほど述べた理由と同じくらい私は屁理屈が好きなのだ。 もはや、ライフワークと呼んでもいいくらいだ。屁理屈の国家資格があれば、1級を1発で合格する自信がある。

 

一気に答えた私に対しヤカラは尚も話題を振ってくる。

 

『お休みの日は何をしてるんですかぁ?』

 

もちろん、この質問も想定済みだ。 私は間髪入れずにこう答える。

 

『スキーかキャンプ。家族と行く。車で行く。』

 

もちろん、こう答えると、やれスキーはどこに行った?とかやれあそこのキャンプ場はオススメですよ!とか言って来る。 それはそれで貴重な情報なので私はそれをメモに取る。

 

こう書くと、私の同級生の女の子あたりが『メモるんかい!』と突っ込んでくるだろう。私は情報を差別しないんだ。

 

話がそれたが、いつものことと笑い飛ばしてくれ。肝心なのはここからだ。

 

『誰かに似てますよね~?』

 

出た。 これ。  正直言って、誰かに似ていると言われて嬉しい人っておるんかな? なんとも思わないか、もしくは嬉しくないかのどちらかではないのか? それなのにブスは、いやヤカラはこんな質問を投げかけてくるのだ。誰に似てるって言われます~? とか。 私は決まってこう答える。

 

『母親。』

 

うんもぉう!きゃっきゃっきゃ。 と笑うヤカラ。 本当だぞ。本当に母親似だぞ。 でもウケたからいいか。

 

こう書くと、私の同級生の女の子に 『ウケたらいいんかい!』 と突っ込まれそうだ。 白状しよう。ウケればいいのだ。

 

『違いますよ~。芸能人で、ですよ~。』

 

と尚も会話を続けようとするヤカラ。 『誰かな?』 と一応乗っかる私。 すると、私が芸能人の誰に似ているかをホステス同士で議論しだす。この場合もいくつかのパターンに分かれる。

玉木宏、伊勢谷友介、トリプルエーの西島なんちゃら。

 

こう書くと、、私の同級生の女の子に 『え~?似とる~?』 と疑われそうだが、これは本当に何度か言われたことがあるから仕方ない。 受け入れろ。

 

ヤカラは想定どおり 『玉木宏に似てる~』 と言い出す。 ここで私の『誰よりも優位に立ちたい性格』が露呈することになる。

 

『あのな、いいかよく聞け。 俺は玉木宏に似ていない。 玉木宏が何歳か知っとるか?1980年生まれだぞ。 まだ35歳だ。』

 

つまり私はこう言いたいのだ。

 

『俺の方が玉木宏より先に生まれているんだ。 だから、俺が玉木宏に似てるんではなくて、玉木宏が俺に似てるんだ。 間違うな!』

 

ちなみに伊勢谷友介が1976年生まれ。 トリプルエーの西島なんちゃらが1986年生まれだから3人とも俺に似とるんやな。 あいつらが、俺に。

 

ここ大事。

 

あいつ等が、俺に。

 

こう書くと、私の同級生の女の子のうち特に埼玉に住んでいる子あたりが確実に突っ込んでくるだろう。『そんなにしてまで飲むお酒っておいしいの?』 ってな。

 

屁理屈をこねながら飲むお酒がこの世で一番美味しい。

 

メンドクサイダッテ?

 

合掌

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