186発目 長い前置きの話。


ライナーノーツ

中学の時はバレーボール部だった。

部活動が終わり部室に戻ったら
我々が勇気ある少年(注)と呼んでいた
後輩がお菓子を食べていた。

紙皿を見つけた私は、後輩に
俺にも分けてくれと言って
紙皿を差し出した。

後輩は袋の中のお菓子を掴むと
気前よくどさっと皿に盛ってくれ
どうぞと渡してくる。

そういえば先輩

どうした?

『この前の事なんですけど、
朝からずっとウンコが出なくて
屁ばっかりコイてたんですよ。』

『おう、そんで?』

『お尻のほっぺたがぎゅって
集まってるトコあるじゃないすか?
あそこの事って何て言うんですかね?』

『尻の谷間やないんか』

『ああ、じゃあ、それでいいです。
その谷間の谷底がですね
びっくりするほど痒くなって』

『お前、ちょっと待て。
何の話かそれは?』

『まあ、聞いてくださいよ。
そんで、授業中だったけど
こっそりズボンの後ろから手を入れて
掻いてみたんです。

で、ちょっと谷底が濡れてたんですよ。
で、あれ、やばいな、なんだろこれ?
みたいになってですね』

『どうでもいいけどお前、
俺が提案した尻の谷間が
一回も出てこんやないか』

『あ、そうっスね。まあいいや
んで、そっと手を出して匂いを
嗅いだらウンコの匂いなんですよ。』

『汚ねぇな』

『で、休み時間になったら手を
洗おうって決めて授業が終わるのを
待ってたんすよね。

でもすっかりそのことを忘れて
昼休みになって、メシ食おうと
その日はおにぎりだったんすけど
ガッて口に持って行ったら
めちゃめちゃウンコ臭くて
しもた~、手ぇ洗うの忘れとった~
ってなりました。』

『なんやそれ?何の報告か』

『で、ついさっきも谷底が
痒くなって掻いたら、こないだより
臭いんすよ。
で、手ぇ洗ってなかったのを
今、思い出しました。』

『なんやと~、お菓子掴んだ
やろが~、そのウンコの手で!』

で、結局、尻の谷間は
出てこずか。

ナンテユウンダロ?

合掌

※注 文中に出てくる勇気ある少年は
こちらの話をご参照ください。

https://waraibanashi.com/564.html

 

https://waraibanashi.com/564.html

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