149発目 超能力の話。


ラナとテキイ

未来が見える。

誰かの未来が見える。

その能力を一般では
超能力という。

現実にその能力を持つ人が
いるらしい。

実際に、人の未来がみえると
良いことと悪いことがあるらしい。

だから、その能力を悪用しないためにも
『神のお告げ』と称して
未来を伝えるそうだ。

かつて戦乱の時代には
馬と話ができる人がいたそうだ。

これも一種の超能力だろう。

昨年の夏ごろのことだ。

新卒の採用面接で
あなたの特技は何ですか?
という質問をしたところ
一人の女性がこう答えた。

『鳥と話が出来ます』

えーーっと。うん。その特技は
当社には必要のない特技だね。

『もしかして君はハイハーバーで
暮らしていたのかい?』

そう問う私を彼女は不思議そうに
見ていた。

『君はテキイというアザラシを
飼ってないかい?』

彼女は益々不思議そうな顔をし
私のことを困惑した瞳で
じっと見つめる。

きっと彼女はテレパシーで
私に何かを話しかけているのだろう
私はソレを感じ取ることが
できなかった。

鳥と話ができる少女。

彼女の名はラナ。

未来少年コナンの登場人物だ。

彼女が生まれるずっと以前に
放映されたアニメだから
知らないのは無理もなかろう。

あのね、君よりも
おじさんのほうが驚いているんだよ。

採用面接で鳥と話せるなんて
言ってたらおじさん達はみんな
『お前はラナか!』って
突っ込むんだからね。

私はそっと『不可』のほうに
印をつけた。

ジムシィッテノモ イタナ

合掌

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