650発目 たとえ年配の女性でも、助けようとする話。



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ガード下に軒を連ねていくつかの店舗が鎮座している。人通りも少なく、陽もあたらないため薄暗い。

 

手前から3件目の中華料理屋だけが営業中で、それ以外の店舗はシャッターを下ろしていた。

 

それぞれの店舗の前には幅1mくらいの歩道があり、車道との境に等間隔でコンクリートの柱が立っている。 コンクリートの柱はおよそ50センチくらいの幅があるため、店舗の前はより一層、暗さが増している。

 

柱の影からこちらを覗く視線を感じた。

 

私は歩く足を止め、警戒した。 人影はスッと柱の影に引っ込んだが、しばらくすると、またこちらを覗き込むように顔を出した。

 

嫌な予感がしたので、私は来た道を戻ろうと、回れ右をした。 そのとき、前方から年配の女性が大きな声で歩いてきた。二人だ。

 

二人の女性は私の傍らを通り過ぎ、人影が見えた方へ歩いて行っている。 恐らく、怪しい人影には気がついてないのだろう。

 

少し心配になったので、女性達が歩いていく方を見守った。

 

柱の影からソイツが出てきたのは、女性二人が柱の手前、2mくらいのところに近づいたときだった。 いきなり暗がりから背の高い男が現れたのでさぞかし驚いたのだろう。 女性は二人とも「ギャッ」と短い悲鳴を上げていた。

 

「何よ、あんた!びっくりするじゃない!」

 

女性の一人が、大声を出した。 遠めで薄暗いからはっきりとは見えないが、男はいかにもガラの悪いチンピラ風で、目つきも悪い。 嫌な予感が増してくる。 私は彼らに近づき、何かあったら助けられる距離まで詰めた。

 

近づくと、男は私に気が付いてギロリと睨んだ。 一瞬、ひるんでしまったが私の正義感が恐怖を奥に仕舞い込んだ。 男は完全に目が据わっている。 強盗か?引ったくりか? よく見ると額には脂汗が浮かんでいる。 ヤツも緊張しているのだろう。

 

「おばさんたち、下がって!」

 

私は女性二人に声をかけた。 その瞬間、男がぐいっと1歩踏み出してきて、搾り出すように声を出した。

 

「す、すみません、トイレはドコですか?」

 

ガマンシテタノネ

 

合掌



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