608発目 そっちで来るかという話。



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人間の欲求の一つとして名誉欲というものがある。 自尊心を満たし、周囲から認められ、もちろん自身でも満足がいく事が条件となり、それらの欲が満たされれば、「後は何にもいらねぇ。」 ってくらいの物だ。

 

誰かに説教したり、何かを教えたりするのは、この名誉欲を満たそうとする心理の表れだろう。

 

そもそも、誰かに説教したり何かを教えたりっていうのは、そいつより優位に立ちたい、もしくは優位な立場にいることを相手に分からせるための手段じゃないか。

 

だから、自分のことを尊敬してない奴に説教したところで、「何をお前が偉そうに!」 と反感を買うばかりか軽蔑すらされかねない。 だから、慎重に行う必要がある。

 

もう一つ。

 

説教や、何かを教えようとする場合、相手の能力を測って十分理解できるような言葉で話す必要もある。

 

だから、ボキャブラリーが豊富だということをひけらかすかのように、「俺はさ、ノーレリジョンだから」って言うよりも「俺は無宗教だよ」って言う方が良い。 そうしないと大事な友人が「ノーレリジョン」の意味を調べるために友人の大事な時間を奪ってしまうことにもなる。

 

話が逸れたが、つまり居酒屋で酔った勢いで説教をするとろくなことにはならないってことさ。

 

全品300円が謳い文句の居酒屋は横浜駅西口にある。 席について2時間経つと追い出されるから、終電を気にする人や一度飲みだすと帰りたがらない上司などと一緒に行くのにはもってこいの店だ。 店の出入り口の正面には地下鉄へ下りていく階段も備わっているし。

 

俺の古い友人が仕事で横浜に来てるって連絡があったのはその日の夕方だったから、じゃあ俺の会社の近くで飲もうかってことになって、その店に行った。

 

奥のブースに通されたときには既に先客が隣のテーブルで酔っ払ってた。 二人ともスーツを着ており、一人は俺たちと同年代で、もう一人は20代後半くらいの若いサラリーマンだった。

 

「モチベーションを高めるにはよ、俺の場合だとやっぱ長渕だな。うん。」

 

同年代風の男は長渕のファンなのだろう。

 

「長渕は最高だよ。お前は普段は何聴いてんの?」

 

「はあ、自分はやっぱケツメイシとかっすかねぇ。」

 

「若者らしいな、お前はよ。」

 

若者が困った顔をしている。 俺の古い友人が小さな声で話しかけてきた。 そういえばこいつも長渕のファンだったな、と思い出す。

 

「長渕のファンってこういう奴が多いんよねぇ。」

 

「あれ?お前も違ったっけ?」

 

「ああ、俺は黒くなる前の長渕が好きなんよ。」

 

黒くなる前の長渕がいったい、いつくらいなのか皆目見当がつかないが俺はあいまいに相槌を打った。 となりの同年代の男はビアジョッキを片手にいっそう声のトーンを上げ若者に説教を垂れている。

 

「お前に足んねぇえのはよ、何だか分かるか?」

 

「いえ、何でしょうか?」

 

「自分で気付くために問題を出してやるよ。 いいか? インディアンが持っている槍は軽い槍です。」

 

友人がまたも小さな声で話しかけてきた。

 

「とんぼだ。」

 

「は?とんぼ?」

 

「おう。とんぼの英二だよ。」

 

私は意味が分からなかった。

 

「聞いてたら分かるって。」

 

とんぼって確か、長渕が出てたヤクザモンのドラマだったよなぁ、とぼんやり思い出そうとしていた。

 

「いいか、それの反対は何だ?お前に足んねえのはそれだよ。」

 

「インディアンの持ってるのは軽い槍です・・・」

 

「おう。それの反対だよ。」

 

若者は考えている。 それほど難しい問題でもないのに。 思い出したぞ、このセリフはドラマ「とんぼ」で長淵剛演じる小川英二が定食屋に入ってきた高校生に説教する場面だ。 そうか、それのパクリか。

 

「え~っと。」

 

「反対だぞ。」

 

「はい、分かりました。 インディアンが持ってないのは軽い槍です。」

 

お~!そっちを反対にしたか!

 

俺と友人は若者に拍手を送っていた。 同年代の男が怪訝そうにこっちを見ていたが、ちょうどやって来たハイボールで俺は友人と乾杯をした。

 

いやあ、説教するオッサンって嫌だけど、今の若者の返しは最高やね。

 

あなたは分かりましたか?

 

「インディアンが持っているのは重い槍です。」

 

重い槍。

 

思い遣り。

 

カンパ~イ

 

合掌

 

 

 



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