602発目 平和を望む話。



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no mroe war



子供が通う小学校で夏祭りをやっている。 どうやらこの時期の港北ニュータウンでは、そこらじゅうの小学校で夏祭りが開催されているようだ。

 

会社の同僚にお祭りのチケットをもらったので、車で10分ほど離れた場所にある見知らぬ小学校に行ってみた。子供が通う小学校とは別の小学校だ。

 

その日のグランドはあまりの暑さに空気が歪んで見え、ものの数秒で汗びっしょりになった。

 

周囲にはテントが張ってあり、そこにたくさんの出店が軒を連ねている。綿菓子、ヨーヨー釣り、スーパーボール掬い、射的、どれもが子供の心をくすぐるようだ。1回50円だから予算を気にせずに没頭できるのも良いところだ。

 

だが、やはり暑いのはどうしようもない。心なしか店番をしている大人たちは暑さでイライラしているようにも見受けられる。 子供たちは逆に暑さなんか屁ともせずに駆け巡っている。

 

と、その時、正門の方向から怒声が聞こえた。

 

「何でだよ!別にいいじゃねぇか!」

 

「いや困るんです。他の方々にもご遠慮いただいているんで。」

 

見ると自転車に乗った老人と腕のところに「実行委員」という腕章をつけた男性が言い合いをしているようだった。言い合いというよりも老人が一方的に大声をあげてるだけのようにも見える。

 

別の女性が近づいて行って男性の味方をするように老人に向かいこう言った。

 

「子供たちも観ているんですから大きな声は出さないでください。」

 

「なんだよ、てめえは?関係ねぇヤツはすっこんでろ」

 

老人は尚も怒りを収める様子はない。一体、何があったのだろう? 私は野次馬の一人に聞いてみた。

 

「一体、どうしたんですかね?」

 

「なんかあのじいさんが自転車で入って来ようとしてるんだよ。ったく、毎年同じルールでやってんだからいい加減覚えろっつうんだよ。」

 

「どうゆうことですか?」

 

「いやあのじいさんはですね、去年もああして自転車でやって来たんですよ。私は去年実行委員でしてね。そしてやっぱり、あんな風に正門のところで捕まえて注意したら、ああやって大声出して。最後はお巡りさんがやってきて・・・」

 

「じゃあ今回もお巡りさんに電話してみたらいいんじゃないですか?」

 

「ああ、そうですね。」

 

野次馬はポケットからスマートホンを取り出した。ところがその時、正門の外にパトカーの姿が見えた。他の誰かが呼んだのだろう。ほどなくお巡りさんが降りてきて老人と実行委員が向かい合っているところに近づいて行った。

 

「どうしました?」

 

「いや、このおじいちゃんが自転車で校内に入ろうとしたから止めて注意したんですよ。そしたら」

 

「なんだと!てめえ!どこに書いてあんだよ!自転車で入るなって!」

 

するとお巡りさんが

「ここに書いてますよ、お父さん。見えないんですか?」

 

確かに正門のすごくよく見える位置に、すごくよく見える大きさの字で書いている。老人はバツが悪そうに

 

「老眼だから見えやしねえ」

 

と小さな声でつぶやいた。

 

つまり、今日のお祭りには自転車で来ないでくださいという通達が事前にされていたのに、このじじいだけが言うことを聞かずに自転車で来たらしい。

 

お巡りさんは根気よく諭すように語りかけていた。

 

「ね?お父さん、一回おうちに帰ってさ、自転車置いて来なよ。」

 

ところがじじいは頑固だった。

 

「うるせえ!」

 

そしてこうも言った。

 

「喧嘩売ってんのか?だったら買ってやるよ!俺はな、戦うのは得意なんだよ!」

 

しゅっしゅっと口で言いながらシャドウボクシングをしている。その姿が滑稽で思わず笑ってしまった。

 

「おい!どうなんだよ?自転車入れるのかよ?入れねえのかよ?」

 

「入れないっつってんでしょうが!」

 

「やんのか?おい!」

 

しゅっしゅっ。

 

さすがにお巡りさんが見るに見かねた。

 

「ちょっとお父さん、いい加減にしなよ。交番に来てもらうからね。」

 

「上等じゃねぇか!やってやんよ!」

 

「そんなTシャツ来てるくせに」

 

お巡りさんはジジイの胸元を指さした。

 

 

ジジイのTシャツには

 

「NO MORE WAR」

 

とプリントされてあった。

 

センソウハンタイ

 

合掌



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