512発目 朝早い男の話。


festisite_heineken(1)

 

 

the Early Bird
gets the worm

 

『失敗を恐れて

何もしないよりは

たとえ失敗したとしても

チャレンジするやつの方が

成功する確率は高い。』

 

もちろん、そうでしょう。

 

あなたの言ってることは

じゅうぶん理解できる。

 

『俺は何もしないで後悔するより

何かをしたうえで後悔するほうが

数倍、いいと思ってる。』

 

もちろんそうでしょう。

 

あなたの言ってることは

じゅうぶん理解できる。

 

『オレ達は個人技を

競ってるんじゃない。

チームとして最高の結果を

残すべきだ。

そのためにはお互いを

尊重すべきだ。』

 

もちろんそうでしょう。

 

あなたの言ってることは

じゅうぶん理解できる。

 

『この失敗があったから

次回はこの失敗をしなくて済む。

そういう意味では、この

失敗は『前進』じゃないか?』

 

もちろんそうでしょう。

 

あなたの言ってることは

じゅうぶん理解できる。

 

ただ、それは一般論として

理解できるというレベルであって、

今回に関してはですね・・

 

『それよりも、次の対策を

練る方が重要じゃないか?

プライオリティが大事だ!』

 

いや、だから。

 

今回は絶対失敗が許されない

状態だったんですよ!!!

それに、あなたが言ってる

そのセリフ!

失敗した本人が

言うセリフじゃないですよ!

 

彼は大事なプレゼンの当日、

チームを代表して資料を

持参する役目を買って出た。

 

そして、あろうことか

プレゼン当日に

クライアントの事務所の

場所を間違えた挙句

携帯電話のスイッチを

入れ忘れて連絡が

つかないという失態を

犯し、さらには

そのことをチームのほかの

メンバーに指摘されたにも

かかわらず

堂々と、このセリフを

言ってのけた。

 

チームメイトはあきれて

何もいえなかったそうだ。

 

 

ここまで開き直ると

それはもはや偉業のような

気さえしてくる。

 

この半月後、彼は

会社に辞表をだす。

 

彼が最後に残した言葉は

 

『この会社だと俺のやりたいことの

半分もできない。』

 

だったらしい。

 

あなたのやりたいことって

もしかして、クライアントの

事務所を間違うことですか?

 

とチームメイトが嫌味を言うと

彼はこともなげにこう言った。

 

『俺が本当にやりたいのは

マスコミの仕事なんだ!』

 

それは半分どころか

まるっきりできませんよ。

何しろこの会社は物流の

会社ですから。

 

そして今、彼は新聞配達の

仕事をしているそうだ。

 

ま、新聞配達も

大きくジャンル分けすれば

マスコミと言えなくも無い?

 

そういえば彼は口癖のように

 

『起きてからの3時間で

男の勝負は決まる!

成功者は決まって早起きだ!

だから俺は早起きをする!』

 

と繰り返し言ってたそうだ。

 

だから、彼が新聞配達するのも

なんだか分かる気がする、らしい。

 

 

『本当にそんな人がいるんですか?』

 

この話をしてくれた

とある会社の幹部に

私は疑いのまなざしを向けた。

 

 

『彼、北大周辺が担当エリアだから

ヤマシタさんのところにも

来てるかもしれませんよ。

会えるかもしれませんね?』

 

 

 

いやいや。

 

そんな朝刊が配られる時間に

出社することはありませんから。

 

果たして彼は成功者なのか?

 

 

ワタシハ、ハヤオキデハナイ

 

合掌

 

“512発目 朝早い男の話。” への2件の返信

  1. 人生の目的は死の恐怖を克服して魂の平安を求めること
     エピクロスを 誤解して エピキュリアンを 生きているんですね。。
      平安を求めてさまよい歩いているハズ。。

        出会ったら、ヤマシタさんちには 深夜に行け! と、言っておきます。。

    • 「成功」っていったい何なんでしょうね?彼に会ったら言っておいてください。ヤマシタには近づくな、と。

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