343発目 先輩の話。



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ホリデーインザサン





先輩とボクと、ボクの同僚と

3人で居酒屋にいた。

 

全国チェーンの有名な

居酒屋だ。

 

その日の夕方頃、終業時間の

ちょっと前くらいに先輩が

近寄って来て、

『ヤマシタ、帰りに一杯どうだ?』

と言ってきた。

 

私は正直言って気が進まなかった。

 

彼は私よりも7つほど年長の

先輩であるにもかかわらず

成績は私よりも悪く、

なにより自慢話が鬱陶しかった。

 

『あ、じゃああいつも誘って

いいですか?』

とボクは同僚の名前を言った。

 

『いいよ、じゃ3人な。

駅前のあそこに行こう。』

 

そして今、席について

生ビールを注文した。

 

お通しと枝豆が運ばれてくるや

早速、先輩は、話し始めた。

 

『お前らさ、営業の仕事って

どういう風に考えてる?』

 

ボクの横にいた同僚は

涼しい顔でこう答えた。

『花形ですよね。

ボク達ががんばらないと

会社が成り立たない。』

 

その答えは先輩にとって

満足のいく回答だったらしく

先輩は鼻の穴を広げて

こう続けた。

 

『そうなんだよ。その通りだよ。

俺がお前達くらいの時には

休日も平日も関係ねぇって

感じで毎日働いてたぞ。』

 

その割にはあんた、成績悪いよね。

 

と言わないだけの礼儀はある。

 

先輩は尚も続ける。

 

『お前らは知らねぇだろうけど

俺は今でも休まず働いてるぜ。

今年もまだ一日も休んで無ぇ。

そして多分、結婚するまで

俺は休まず働くんだよ。

仕事ってのは自分を犠牲にしてでも

誰かのために尽くすことなんだよ。』

 

そう言って満足そうにビールを

一口グビっと呷った。

 

私は黙っていた。

 

その頃の私は成績は良かったが

休日はきちんと休んでいた。

 

休み無く働く先輩のことは

感心するが、そんなに

働いているにもかかわらず

あの成績なら休んだほうが

ましなのにとも思った。

結婚するまで休まないって、

あ~た、休まなかったら

出会いもないし、結婚も

出来ないよ。

と心の中だけで思った。

 

しばらく雑談をしながら

運ばれてきた料理を食べていた。

 

と、そこで先輩の携帯電話が

なった。

 

着信メロディが気になったが

何の曲か分からなかった。

 

先輩は電話を取り、もしもしと言った。

 

『おお、久しぶり

どうしたこんな時間に?

今?博多駅の近くで、、、、

え?今から?どこ?中洲?

ああ、じゃもう少しして行くよ。

え?ああ、大丈夫大丈夫。

明日は休みなんで。』

 

僕たちはズッコケそうになった。

 

結婚するまで休まず働くんじゃ

なかったっけ?

 

先輩はボクたちに

『すまんな。

友達から誘われたよ。

ここ、払っといて。』

と言って、帰り支度を始めた。

 

『でさ、悪いけど明日さ

支店長に代休取るって

言っといて。』

 

なんだこいつ!

なんて身勝手な奴だ。

 

先輩は白い目で見るボクたちに

は目もくれず立ち去った。

 

ボクは同僚と目を合わせて

肩をすくめた。

 

『もうあいつとは飲みに

行かないって決めたよ。』

 

同僚はそう言った。

 

ボクは同僚に同意しつつ

こう言ってみた。

 

『全く同感だよ。ごめんな

俺がお前も呼ぶって

言ったから、巻き込んじゃって。』

 

『いいよ、それより

さっきのあいつの着メロ

なんて曲か分かった?』

 

『あ、それ俺も気になったんだ。

なんて曲?』

 

『ホリデーインザサン』

 

休む気マンマンやん!

 

イッショウヤスンデロ!

 

合掌

 



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