274発目 親子の会話の話。


ライナーノーツ

娘はやはり同性だからか

母親に懐いている。

 

寝るときも私ではなく

母親の隣を選ぶし、

洋服も母親と選ぶ。

 

時折、歯磨きの仕上げを

私に求めてくるが、それは

単なる気まぐれだということを

私は理解している。

 

娘が私に求めてくるといえば

抱っこかおんぶと言った

力仕事だけだ。

 

お父さんはおならが臭い。

お父さんはうんこが長い。

お父さんはキモい。

 

と、どこで習ったか知らないが

私を罵倒する言葉だけは

巧みに操る。

 

まだ、3歳だから言葉のチョイスが

イマイチだが、それでも

たとえそれが罵声の言葉でも

彼女が少しずつ言葉を覚え

それを私にぶつけてくるさまは

「成長の証」として喜んでいる。

 

先日、娘は母親に抱きつき

腕を背中に回した状態で

母親の背中をポンポンと

叩きながらこう言っていた。

 

『お母さんは臭くないよ。』

『お母さんはキモくないよ。』

『お母さんはチンチンがないから

大丈夫だよ。』

 

母親は私を見ながら

『全然うれしくない。』

と顔をしかめていた。

 

『あのね、臭くないときは

いい匂いって言うと。

そしてキモくないときは

可愛いねって言うとよ。』

 

やさしく娘を諭す母親。

 

説得もむなしく娘は

こう言い返した。

 

『別にいい匂いじゃないやん。』

 

いつか彼女が両親を心から

褒める日は来るのだろうか?

 

オトウサンハキモイ

 

合掌

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