261発目 燃えないゴミの日の話。



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ライナーノーツ





友人の家に遊び行くと

リビングで親父さんが

何かを作っていた。

 

友人に何をやってるのか?

と尋ねたら、

『ヘリコプターを作ってる。』

と言う。

 

私は驚いた。

リビングで作っても

出来上がったら外に

出せないではないのか?

 

『ハハハ、ヤマシタはバカだなぁ』

 

詳しく聞いてみると

ラジコンのヘリコプターだった。

なるほど、それなら

出来上がっても外に出せる。

 

2階にある友人の部屋で

しばらく過ごしていると

下から親父さんの声が聞こえてきた。

 

『お~い。出来たぞ。

試しに飛ばしてみるが

一緒に行くか?』

 

私は大変興味があったので

ぜひ、ご一緒したいと

申し出た。

 

我々3人は近所の小さな

公園に向かった。

日曜日の昼前だからか

公園には誰もいなかった。

 

よし、思う存分飛ばしてやる!

 

気合の入る親父さん。

それを見守る私と友人。

 

60センチくらいの高さの

木の箱を公園の中央に置き、

その上に出来立てホヤホヤの

ラジコンヘリをセットする。

 

プロポという操縦機を

握り締めた親父さんは

やや緊張気味に、行くぞと

つぶやいた。

 

スイッチが入ったのか

プロペラがゆっくりと回りだす。

 

ひゅんひゅんひゅん。

 

プロペラが風を切る音が

心地よい。

 

よーーっし。行けぇ!!

 

プロポのレバーを上に向ける。

 

ヘリの前部が若干持ち上がり

さあ飛ぶぞという体勢になった。

 

ひゅんひゅんひゅん。

 

ぐしゃ。

 

高さ60センチから落ちたヘリは

そのプロペラだけがカランカランと

むなしく転げまわった。

 

『うおおおお!なんやこれ~!』

 

親父さんは頭を抱えた。

 

『1ヶ月もかかったのに。

6万円もしたのに~!』

 

私と友人は悲しみと怒りに

震える親父さんをただただ

見守るしか出来なかった。

とても声をかけられる状況ではない。

 

がっくりと肩を落とし、

両手に粉々に砕けたヘリを

持って家に戻った。

 

親父さんはぶつぶつと

文句を言っている。

 

『くっそう。説明書どおり

ちゃんとやったのに。

1ヶ月もかかったのに。

6万円もしたのに~!』

 

家に戻ると友人のお母さんが

話しかけてきた。

事情をしらないお母さんは

親父さんに向かって

『あら、早かったわね?

ちゃんと飛んだ?

お父さん、ご飯どうする?』

 

『飯なんか食うか!』

 

どうやら怒りが収まらないようだ。

 

なんとなく白けたので

私はもう帰るよと言って

友人宅を後にした。

 

月曜日に学校に来た友人に

あの後、どうした?と聞くと

 

『結局3時ごろ腹が減ったと言って

飯を食った後、セロテープで

補修を試みたがやはり駄目で、

母ちゃんに燃えないゴミの日を

確認してた。』

 

飛ばないラジコンヘリは

ただのゴミだ。

 

数ヵ月後、友人宅に遊びに行った。

 

門の前でグチャグチャに壊れた

ラジコンカーを手に怒りに震える

親父さんが立っていた。

 

『よう、ヤマシタ君。

おいちゃんはどうやらラジコンに

嫌われてるらしい。』

 

燃えないゴミの日は

いつだか分かってますよね?

と答えておいた。

 

ザンネンデスネ

 

合掌



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