197発目 雪を思い出す話



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ライナーノーツ




今でこそ、札幌に移り住み
雪景色が当たり前になってきたが
私が生まれ育った福岡では
雪が積もるなんて、それはもう
祭りに近いくらいの大騒ぎだった。

それでも、子供のころは
数年に一度は積もっていた。

私が高校3年生の時も
大雪が降り、あたりは一面の
銀世界となった。

数年ぶりに見た雪に
興奮した我々は
卒業を間近に控え
行く先も定まらないのに
はしゃぎまくった。

その日は、予報通り
朝から降雪したため
ほとんどの生徒が
公共の交通機関で
登校していた。

放課後の掃除の時間まで
降り続けた雪は、かなり深く
積もり、まさに銀世界だった。

私は外の自転車置き場の
当番だったが、掃除どころでは
なかった。

そんな中、一台の自転車を見つけた。

こんな雪降りの日に
自転車に乗ってくる馬鹿が
おるんやな。

私の抱いた感想はそんな
感じだった。

懲らしめてやれ。

お門違いな懲罰を与えようと
周囲から雪をかき集め
その自転車にかけてあった
雨合羽に雪を詰めた。

形を整えると、まるで
人が乗っているように
見えるほどになった。

ようやく完成した雪像に
私は大満足していた。

その時、校内放送で
私の名前を呼ぶ声がしてきた。

『3年5組ヤマシタ君。至急、
職員室まで来なさい。』

訝りながらも職員室へ行ってみると
普段、我々がトンピンと呼んでいる
同級生が待ち構えていた。

『おい、ヤマシタ。お前こいつの
自転車に何か細工したか?』

生徒指導の先生が吠える。

聞くと、私が作った雪像の
自転車の所有者がトンピンで
私の作業の一部始終を上の
音楽室から見ていたそうだ。

それで、私に直接ではなく
先生に言いつけに来たとのことだ。

『なんでお前はそんなことをする?』

私は必至で弁解しようとしたが
言葉が見つからなかった。

やっとの思いで出た言葉は

『先生、納得のいく出来なんです。
怒るのは作品を見てからに
して下さい。』

私を叱ろうとしたその先生は
呆れた顔で私を見つめ

『いたずらを作品って言うのか!
お前は・・・』

と言葉を失った。

やれやれと重い腰を上げ
自転車置き場まで来た先生は
私の作品を見て静かに
こう言った。

『こんなのは作品じゃない。
札幌の雪まつりに行けば
もっと素晴らしい作品がある。

さあ、彼に謝りなさい。』

くしくもその札幌雪祭りを
生で見る日が来るとは
この時点では想像もしてなかったので

『先生、そんなことありません。
これは雪祭りでも評価される作品です。』

と言った時点で、拳骨をされた。

先日、雪祭りで展示されている
作品を見て回ったが、私の高校の時の
作品を下回るものは一つもなかった。

今なら素直に謝れる。

馬鹿にしてごめんね。
雪祭りさん。

フト、オモイダシタノデ

合掌

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